検体検査について
血液、尿、などの採取した検体で、100項目数を超える多くの情報を測定し、診断補助に役立てています。
これにより、疾患の原因、病状を明らかにすることを目的としています。また、迅速性、正確性の向上に努めています。
生化・免疫検査
院内で実施している検査の多くは迅速検査項目となっており、精度管理を実施後速やかに臨床へ結果を返しています。
検体検査の中で測定項目が一番多く、幅広い情報が短時間で収集できるのが、生化学・免疫自動分析装置です。 夜間・休日時を含め24時間体制で運用しています。
実施している検査項目
- 生化学(48項目)
- 腫瘍マーカー(5項目)
- 循環器マーカー(2項目)
- 内分泌(4項目)
- 感染症関連(7項目)
血液検査
血液検査では、自動分析機を用いて凝固線溶検査6項目、血算・白血球分類を測定しています。
また、必要に応じて標本を作成し、顕微鏡精査(白血球の分類や赤血球の形態、異常細胞の有無)を実施しています。
また、血液の中を流れている細胞(白血球、赤血球、血小板など)の数をみることで、貧血や、炎症の程度の判断や、出血傾向の判断などの検査を行っています。また、形態を器械や顕微鏡でみて、ウイルス感染や血液の病気(白血病など)の判断をする検査も行っています。
一般検査
尿は血液が腎臓で濾過された老廃物で出来ています。尿検査では尿中の様々な成分(糖、蛋白、潜血など)や細胞(赤血球、白血球など)をみることで糖尿病や、腎臓病などの様々な病気や病態判断に役立ちます。このような内容を調べるために、尿自動分析装置や顕微鏡を用いて検査しています。また、便検査では潜血反応を調べ、大腸がんの早期発見などの検査を行っています。他には、脳脊髄液、胸水、腹水、精液一般検査などの検査も行っています。
※潜血…肉眼では見わけられない微量の出血
輸血検査
輸血検査部門では、安全性・効率性確保のために輸血検査装置を導入し、緊急時にも迅速に対応すべく24時間体制で輸血関連の検査と輸血用製剤の管理業務を一括して行っています。また、血液型検査、抗体スクリーニング検査、交差適合試験などを行い、輸血による治療がより安全に行えるように適合した血液製剤を準備しています。
さらに、月1回開催している輸血療法委員会の窓口として、輸血責任臨床検査技師が中心となり、輸血責任医師、輸血療法委員とともに、輸血の安全と適正使用、輸血教育等、院内輸血環境の整備に努めています。
細菌検査
細菌検査室の仕事は主に、感染症検査と院内(医療関連)感染対策に関する業務です。
感染症検査はいわゆる細菌学的検査を意味し、各種検体の迅速検査、塗抹検査、同定検査、薬剤感受性検査などです。
一般細菌の同定検査と薬剤感受性検査は、主に全自動細菌検査装置を使用しています。